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「配置画像」を回転させると解像度の数値が変わってしまうのはナゼ?
Illustratorに配置した画像は回転させると解像度の数値が変化します。
画像をIllustrator上に配置して「PPI表示を確認」すると350x350(pixel)になっていたとします。その画像を選択し 30°回転しますと、PPI表示が 213x291(pixel)にサイズが変化しているのです。回転ツールで30°程傾けただけで他に拡大・縮小はしていません。
「PPI数値」は見た目のサイズが自動的に数値化
Illustratorに配置された「画像」や「アピアランス」は基本的に回転させたり縦横変倍したりするとリンクパネルのステータスバー(パネルメニュー下)に表示される「(解像度の)PPI数値」が変わります。
PPI数値は単純に配置した画像の幅と高さの「見た目サイズ」が自動的に数値化されます。
これは配置画像に限った話ではなくアピアランスを回転させても同様に数値が反映される機能で元画像が変化しているワケではないのです。
「画像解像度」dpi(ディーピーアイ)・dpi(ドットパーインチ)・ppi(ピクセルパーインチ)・Lpi(ラインパーインチ)
商業印刷の「画像解像度は350dpiが基本」という常識を決定づけたのは、20年以上も前のことです。
印刷物にする際には「CMYKモードでカラー分版して350dpi解像度で印刷することが望ましい」とDTP日本の「あけぼの」によって広められました。
解像度表示の「dpi=ドットパーインチ」と「ppi=ピクセルパーインチ」は実質的に同じ意味のビットマップ(ピクセル)画像です。
これは通常印刷の解像度ともいえる線数(Lpi=ラインパーインチ)が175線であることが由来で計算するときっちり倍になっています。
例えば、Photoshopの画像解像度で「画像の再サンプル」を使って拡大した場合、140%が限界になり、それ以上は元画像を高解像度でスキャンし直すか、最初から撮影し直すかの対処法しかありません。
それができない場合は、裏ワザ的な対処法として元画像をPhotoshopでボカシ掛けしドットの粗さをボカして誤魔化す方法がありますが、印刷して見ると、それでもボンヤリしています。
インクジェットやトナー方式のレーザープリンター印刷なら、CMYKモードでのプロセス印刷に限ればビットマップ画像を埋め込んで200dpiくらいの解像度にすると、そこそこの印刷は可能です。
もっとも、美しいカラー印刷結果を希望されるのであれば、プリンターの解像度(例:600dpi)と同じ画像解像度のデータを用意することが望ましいですが普通、人が目視できる分には300〜350dpiの場合と変わらないです。
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