軽いデータを送信

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データを軽くキレイにPDF保存する方法

Illustratorで作成したDTPデザインを”軽さとキレイさ”の両方をあわせ持った形で「PDF形式」 保存したい場合、どうすれば良いのでしょう?

常識的に”データ量軽さ高画質(高解像度)両立し得ないもの”で、データを軽量化すると低画質になってしまいます。

しかし対処法がまったくない、というわけではありません。
まずは”使用目的は何か?”を明確にして「目的外の不要部分を削る」ことを念頭においた上で、ケース・バイ・ケースで対処すると解決していくものです。

【ケース1】「デザインのみの確認用」として依頼主へ「メール添付」送信したい場合

  1. 元ファイルを イラストレーターで開き
    ファイル → 書き出し(形式) → JPEG(jpg) → 解像度:高解像度(300ppi)で保存
  2. このJPGファイルを フォトショップ で開き
    別名保存 → Photoshop PDF → 最少ファイルサイズ → PDFを保存
    します。

ここで作成されたPDFファイルは、元々あった高解像度複数レイヤーを「高解像度のまま1枚に統合」していますので、不要になったレイヤーの数だけデータ量が削減されています。
これはレイヤー内部の構造が依頼者にとっては不必要な場合の対処法で、見た目のデザインのみメール(添付)などでご確認いただく用途に使え、非常に軽量化されています。

【ケース2】文字校正・デザイン構成など「データ構成の確認用」として軽くしたい場合

元ファイルを イラストレーターで開き
ファイル → 別名保存 → Adobe PDF(pdf) → デフォルトの[標準]プリセットで保存 します。

  • 【フォントについて】
    ここでは、軽量化するための「プリセット設定」を[ 最小 ]カスタマイズ(カラー画像:最高)として保存し「文字情報の埋め込みがされていないデータとします。
    この場合、制作側同じフォントデータ受け取り側のPC環境に無い場合には、代替えフォントでのモニター表示になります。
    代替えフォントでは困る場合は、あらかじめイラストレーターでフォントアウトライン(図形)化してから保存することでモニター表示が制作側と同じとなります。
  • 【画像について】
    元ファイルに「埋め込み」された画像があった場合は事前に
    【 Illustrator 】効果 → ドキュメントのラスタライズ効果設定 → 高解像度(300ppi)  → PDF保存
    としておきます。
    この場合、元画像解像度スクリーン(72ppi)・標準(150ppi)であれば、カラー画像[最高]設定にしても、それぞれ元解像度の72dpi・150dpi 以上には再現されません

    配置画像が「埋め込み」「リンク」どちらであっても、元画像低解像度であれば当然、元画像以上高解像度表示にはなり得ませんが、逆に元画像が高解像度で300dpiより高い場合には、300dpiに下げてからPDF保存することで、高解像度のままでの軽量化が可能となります。

【ケース3】「Adobe Acrobat Pro」があれば、Acrobat機能で更に軽量化できる

「軽くて高画質なPDFファイル」生成するベストな方法は、「Acrobat」に同梱されたPDF作成ソフト【Distiller】を活用することです。
更なる軽量化が可能ですのでAcrobatをお持ちでしたら下記の方法を是非お試しください。

まずは元ファイルをイラストレーターで開き「PSファイル」に書き出します。
次にAcrobat Distiller.app(ソフト)で開き直し、PDFファイル変換をしていきます。

  1. 【 Illustrator 】→ ファイル(メニュー) → プリント → [プリンター] Adobe PostScript ファイル → (PS)保存
  2. 【 Distiller 】でPSファイルを開く → PDF デフォルト標準]保存

Illustratorから直接「PDF保存」するより”一手間が必要”ですが、画質を維持しつつも軽量化することが可能です。

理由は、Illustratorから直接「PDF保存」すると「PDF生成時」に” Illustrator独自の不要なデータ ”をも 書き込んでしまうので、その分重くなってしまうからです。

そこで【 Distiller 】を介すことで、それら”不要データは削除”できるのです。

 

【あわせて読みたいページ】

【 Illustrator軽くする方法 】 画像を配置し過ぎてデータ容量が重い!リサイズの方法は?

 

イラストレーターの「PDFプリセット」についての補足

Illustratorには複数のPDFプリセットが最初から設定されていますので有効活用したいものです。

  • PDFプリセットのベストな選択は、最小ではなく「標準」です。
    「画像のダウンサンプル値」「圧縮」「画質」などで、個々にカスタマイズ設定して確認しながら納得のいく値に作成することです。
  • PDF保存時に 余計なプリセットを作ってしまった場合下記手順にて それぞれ削除します。
    【 Illustrator 】メニュー → 編集 → Adobe PDFのプリセット → 設定項目を選択し「削除」
    【 (Acrobat内)Distiller 】メニュー → 設定 → Adobe PDFの削除

 

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