画像解像度とは?
画像解像度とは、画像を構成するドット数を数値化したものです。
また、解像度を示す単位は複数存在します。例えば、
1.フォトショップ の「画像解像度」設定を開くと単位が「●●pixel/inci」となっています。
2.イラストレーター の「ドキュメントのラスタライズ効果設定」を開くと単位は「●●ppi」です。
3.職場では「●●dpi」と表現することが多かったりします。
どれも同じ意味合いで何気なく使ってしまうのですが一体この違いは何なのでしょう?
【 解像度の単位 】ppi・pixel・dpi の 違いって何?
まず、イラストレーター で表示される ppi は、フォトショップで表示される pixel per inch(ピクセル/インチ)の頭文字をとった”略語”となっていますので、ppi と pixel は同義語となります。
次に dpi は、dots per inch(ドット/インチ)の”略語”になるのですが、これは ”プリンタ・モニタ・スキャナ”など「出力機器で使われる出力解像度を表す単位」となります。
”各種デバイス画面を構成する1つの光の点 を指す 画像解像度”という定義においては、ppi・pixel・dpi はそれぞれ同じ意味合いではありますが、表示される各種デバイス・ソフト(アプリ)の”機能面”においては違いが出てきます。
(※デバイスとは、情報端末や周辺機器など総称であり、PC・タブレット・スマホや、 それらと接続して使う装置のことです。)
例えば、フォトショップの画像解像度には 1inch(インチ)あたりの ドット密度を任意で変更(設定)できる機能がありますが、イラストレーターには ドット密度の変更(設定)機能がありません。単位表示の違いはデバイスの機能の違いによって表されるものなのです。
ppi、pixel、dpi の3つの共通点は「1inch(インチ)あたりに占めるドット数を 数値で表す」という点であり数値上の画像解像度は「1:1」で同じですが、表示されるデバイスやソフト(アプリ)が持つ各固有の機能面の違いから、それらに準ずる単位で表示されているので、違いが出てくるわけです。
「ppi」「pixel」は 制作画面上の単位・「dpi」は 出力用の単位
このことから、単位を言葉で伝達する時 は「画像解像度 300ppi のデータを、出力解像度 600dpi のインクジェットプリンタでプリントします!」という表現になってきます。
数値的には1:1であっても 300ppi の画像だから 300dpi 出力でプリントされるという性質のものではないのです。
印刷精度考える上では例えば、1inch あたりのドット数は、200dpi より 300dpi の方が濃密になりますから、比較すると「300dpi の方が精度は向上している」という表現になっていきます。
PCプレビュー上で 200dpi と 300dpi の画像を表示し比較すると 200dpi よりドット数が濃密な 300dpi の方が大きく表示されますが、その原因はディスプレー(出力表示装置)がインチ表示ではないからでありPCモニタの構成上、ドットサイズが全て同じだからです。
これがもし同じ大きさで表示されているなら前者が拡大されているか、後者が縮小されているかのどちらかと考えられます。
1inch当たりのドット数は、”プリンタの精度を表す単位”でもあります。
- 「商業印刷」では画像解像度は350ppiが定番ですが、出力解像度は だいたい2400〜3600dpiくらいです。
- 「自家用プリンタ」では(機種によりますが)800〜1200dpiくらいが多いようです。
ただしプリンタの精度は、メーカー側がカタログやパンフレット等で解像度の高さを(一昔前のように)アピールしなくなっていることから、ユーザ側が自分のプリンタの解像度を知った上で使うということが少なくなってはいます。
そもそもプリンタの dpi数値は、ユーザ側が出力解像度を改変できない固有の仕様になっているので制作側からすれば、もともと無縁の数値で実務的にも全く必要がないものです。
これがスキャナの場合ですと(プリンタとは性質が異なっていて)紙媒体をスキャニングした際に、データ出力で手動で自由に「dpi」数値の設定ができる機能が搭載されています。
そのことから入力解像度の単位は「ppi」同等となるので(少し複雑に感じられるのですが)この場合「300dpiでスキャニングしたデータをフォトショップで開いた時の表示は300ppi」という表現になってくるのです。
以上のことから「ppi は 画面上、dpi は出力用」という理解で覚えるのが良いかと考えます。
ちなみに、商業印刷では、他にも lpi(ライン パー インチ)という単位も使われています。
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