イラレデータを印刷すると「配置画像の周りに薄い枠状の色が付いていた」理由

満を持してIllustratorで仕上げたデザイン・データ印刷すると、配置画像の周辺に何やら薄い枠状の色が付いた状態の印刷物が出現!…なんてトラブル、意外にあるんですよね。

納期が切迫した現場でこんな意味不明なトラブルに遭遇すると身心凍り付いてしまいます。

しかし、PCプレビューを見ながら作る色の正体「光の集合体(RGB・3原色)」ですから、本番の印刷物である「紙にインクを刷り込ませた色(CMYK・4色)」とは土台が別物なんで、見え方が違ってくる場合も出て来るわけです。

今回は、印刷にまつわるこのような件の原因解決策をお伝えしたいと思います。

そもそも、どうしてPC画面(プレビュー)上で認識できなかった色が印刷後に出現されたのでしょう?

制作過程から順を追って確認してみたいと思います。

< 手順 >
1)Illustratorに配置するJPG画像」を一旦、背景を透過する為にPhotoshopで開く → 選択ツールでオブジェクトを選択  選択を反転 背景を削除 背景が透明(白と灰色の格子柄)になっていることを確認  PSD保存

2)その「PSD画像」をIllustrator上に配置 → 「PSD画像」の透明部分の下に「ロゴマーク」を配置。
ロゴマークはあくまで透過部分の下に配置されているので、プレビュー上は全く問題なし
(デザイン上、レイヤーの上下は入れ替えられません)

3)ところが印刷すると、「PSD画像」周り「枠のような四角い形」うっすらとオレンジっぽい色が出現
ロゴマーク(水色)はくっきり・きれいに印刷されているが「PSD画像」周囲だけが色が付いて変色しているのです。
(PSD画像そのものの色は問題なし)

・ソフトウェア自体は最新のものですし、試しにPDF出力印刷しても同様です。
・ビットマッププリントするとデータそのものの色味が少し変わってしまうので問題外です。


制作過程は以上ですが実際、配置したロゴマークの種類ベクターデータであろうが画像データであろうが、このような事例は、まれにあるようです。

これは元データの問題ですので、印刷上の設定を色々変えてみたところで何も変わりません。

解決策は「再度データを作り直す」こと

下記3案程が考えられます。

<A案>
画像を作成する際Photoshopで消したい背景を「選択→削除して透明にする」のではなく「クリッピングマスク」で背景を隠すことで透化された画像をIllustrator上に配置する。

このクリッピングマスクされた画像データであれば、透明削除した画像データと違い、元画像が全て残っているので後々の修正編集も可能ですし、クリッピングマスクのパスがあれば、Illustratorに配置した際そのパスにドロップシャドウをかけられたり、軽いEPS保存での配置も可能となりますのでメリットが多いです。

<B案>
画像を加工せず
Illustrator配置後に、Illustratorでクリッピングマスクをかける。

Illustrator上でマスク用のパスを簡単に作成するには、まず元画像をPhotoshopで開き「透明部分」と「表示したい画像部分」とを、それぞれ白と黒で分けて保存しておくと、Illustratorの「トレース機能」が使えます。

<C案>
背景のロゴマークを含め全てPhotoshopで作成した画像をIllustratorに配置する。

これにより画像データ量が重くなって困るという方は、「ロゴマーク」と「背景」のレイヤーを統合すれば多少は軽量化します。(但しロゴマークの位置・大きさなど改変は出来なくなります)

今後このデータを拡大印刷する予定がある場合は、ロゴマークが引き伸ばされ粗くなりますから<A案>もしくは<B案>の解決策が妥当かと思います。


いずれの方法も多少なりとも手間がかかりますが、美しい印刷の為には致し方ないのかも知れません。